High and dry

それが魔法というものなら 死ぬまで解けないかも

宇多田ヒカル「Fantôme」

宇多田ヒカルちゃんのニューアルバム『Fantôme』を買いました。
何週間も前から発売日が待ち遠しくて、わざわざフラゲ日に店舗に買いに行くなんていう、もういつ以来かも思い出せないくらい久しぶりのことをした。

で、聴きました。

う。
わーーーーーん。

活動休止していたこの6年間に彼女がどんな経験をして何を思ってそしてこれから、みたいなことに思いを巡らせてみたりはもちろんするんだけど、とりあえずそれは置いておいて、「で、自分はどうなんだろうな?」「今、どんな塩梅なんだ?」って瞬間的に考えさせられてしまう、だから聴いているとズーン…と深いところに沈み込んでしまう、これはそういうアルバムです、わたしにとって。

なにも意識していないのに、どの曲もどの言葉も全部ダイレクトに自分に返ってくるようで、苦しかった。そういう聴き方になってしまうこと、普段はほとんどないんだけどな。

それにしてもサウンドメイキングと言うのかアレンジと言うのか、が、どれもこれもすげえ。素晴らしい。なんかもう凄味すら感じる。故にやっぱりしんどくて(笑)、そしてめちゃくちゃかっこいい。


椎名林檎ファンとしては「二時間だけのバカンス」はちょっと聴き逃せないし、実際すごすぎる。椎名さんの声やばいね……! なんか聴いたことない声…というか聴いたことない音が鳴ってる。新鮮。これはヒッキーマジックかなあ。良いわ…すごく良いわ……。
椎名さんが歌う2番サビが、宇多田ヒカル復活をずっと熱望していた椎名さんがその気持ちをありのまま書いたみたいだなと(椎名さんは歌詞を書いていないのに)思って、泣けてしまった。EMIガールズフォーエバー……。

あとは「道」と「俺の彼女」と「ともだち」と「荒野の狼」が特に好きです。

うーん、でもやっぱり全部好き。


Fantôme

Fantôme