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High and dry

それが魔法というものなら 死ぬまで解けないかも

SMAP×SMAP最終回と、これから

SMAP



中居さんの涙は見たくなかった。
中居さんの大好きなSMAPのことで、あんなにやりきれなさそうな、悲しい顔をさせたくなかった。
そして中居さんの、真っ白くなった手の平と真っ赤になった指先に、この人たちの中でもまだなんにも終わっちゃいないんだと思いました。
あの手の振りは、わたしには「またね」の合図に見えた。「今はこれが精一杯だけど、それでも、またね」って言われた気がしました。
これはSMAPとどう関わってきたかによって見方も印象も変わるでしょう。何が正しくて何が間違っているというものではないと思います。

そしてわたしは慎吾くんが特に好きなのでどうしても慎吾くん贔屓になってしまうのだけど、明らかに泣くのを堪えているのが見て取れたのが、泣くのを我慢するときの癖が、心配で心配で……がんばって、泣かないで、って、テレビを見ていてそこに出ている人を見ていてあんなに祈ったことはないです。こんなにひどいことには泣いたっていいんだよとは咄嗟に言えなくて、それが申し訳なくもあった。なんか…うん、なんだろうな、この気持ちは。
慎吾くんは中居さんと木村さんの年上ふたりから「いちばん大人」「いちばんのしっかり者」と言われるくらい、周りが見えて自分の気持ちを抑えることのできる人だけど、でもやっぱりSMAPの末っ子なんです。優しくて繊細なこの人が、どうかこれ以上傷つかないように、少しでも心穏やかに笑顔でいられますようにと、祈るしかできなかった。

だけどみんな泣いてたね。
吾郎さんもつよぽんも木村さんも堪えてくれたけど、みんな泣いてた。


最後まで5人で何かを語ることをしなかったSMAP
「語らせてもらえなかった」のか「敢えて語らなかった」のか、そんなのはもうどっちでもいいです。
ただ「何も語っていない」という事実があるだけ。そしてそのことがわたしを少しだけ救ってくれます。

これでぜんぶ終わりだなんてまったく思えないのです。
何年かかるかわからないけれど、何年かかってもいいから、きっと5人で戻ってきてね。
そう思い続けて生きていこう。
それまでちゃんと生きよう。
そういう、ある意味人生の目標はできたけど。

ただなあ……歌って踊るSMAPが見られない、全員40代のSMAPが見られない、あんなにかっこよくて美しい5人のステージが見られない、そこに関してはいつまでもメソメソしていくと思う。

ほんとうに悔しいし、さみしい。

SMAP×椎名林檎の初コラボレーションを見て万感胸に迫る兼ヲタの話

SMAP

はい。
みなさん、昨日はスマスマ見ましたか?
「S-LIVE」は見ましたか?

わたしは昨日の記事をアップしたあと、書くだけ書いたらちょっとスッキリして、なんなら放送を楽しみにする余裕まで生まれて、そのままのテンションで帰宅後『逆輸入~港湾局~』リリース時の特番で椎名さんが「青春の瞬き」や「真夏の脱獄者」について語っているところを見返して、途端に「待ってやっぱりこれだめじゃない!?すでにしんどいよ!?」ってなって結局まったく余裕のないまま22時を迎えました。


タモリさん来店のビストロ、すごくよかったですよね。
終始涙目で、ゲラッゲラ笑いながら、たまに泣きながら、楽しく見ました。
SMAPはタモさんと一緒にいるときだけ子供に戻れるんだよなあ…。タモスマ、大好きです。


で、まあ、S-LIVEですけど。

何目線だよ?何様だよ??って自分でも思うのだけど思いつつ言ってしまうのだけど、「よくやってくれたなあ」と思った。SMAPも椎名さんもよくやってくれた、あなたたちはすごい、と。

「青春の瞬き」という曲は、もちろん別れの歌と言って相違ないんだけれども、過ぎ行く時間の美しさやそこにある言い知れぬさみしさを描いていると思っていて、その無常さこそがこの曲のメッセージだと思うんですね。*1 決して、別れの前で立ち止まって哀しみにくれる「だけ」の歌ではない。

その無常さをSMAPが全身で体現/表現していたから、それを感じ取ってしまったから、ぐうの音も出ないほど打ちのめされてしまった。もうなんも言えん。これでは。

もっともっと痛々しい、悲壮感すら漂う歌になるかもしれないと思っていた。
だけど全然違った。
あんなに静かで、物悲しくてさみしい、美しい歌になるなんて。
あれは腹を括った人にしか纏えない美しさだった。

だからってわたしも一緒に腹を括れるかって言ったらそんなことはなくて、やっぱり悲しいし何ひとつ諦めたり受け入れたりできないけど、それとは全然別のところで、ああSMAPとスマスマスタッフはここまで来られたんだ、と思って、少し、ほんの少しだけ安心した。いいとか悪いとかではなくてね。

SMAPに、「今正に僕ら目指していた場所へ辿り着いたんだ」と歌われることが怖かった。どんな顔してそれを歌うの?どんな顔してそれを聴けばいいの?と思っていたから。
だけどSMAPは満身創痍で辿り着いたのかもしれないなあ……SMAPは一度死ぬんだ、というゴールに。*2

うーー。でもやっぱり嫌だそんなの。辛い。

わたしはこの曲の根幹にあるものを本当にはわかっていなかったんだなあ。
あんなにたくさん聴いてきたのに、体に刻まれてはいなかったんだ。
昨日のSMAPに刻まれてしまった。叩き込まれてしまった。もう「教えられた」とか生易しいもんじゃなくて「叩き込まれた」レベルでそれをやってのけるのが、この期に及んで、どうしたって、わたしの好きなSMAPで……ちくしょうこんなに大好きなのになんで、ってまた思うんですけど。


管楽器のアレンジと演奏でも参加していた村田陽一先生のツイート。*3
『逆輸入』の音源には管楽器が入っていないし、バックの演奏もCDと違うなとは思ったのだけど、百鬼夜行バージョンだったとは気がつかなかった…聴いたことあるじゃんね…。

あれはツアーのためのアレンジだから、こうやってテレビ等で使うための完パケ音源をそのときに録っているとは思えないので、たぶん、バックトラックはこのために新たに録音したんですよね?そして管楽器のお三方には収録に参加してもらって、生演奏で。

椎名さんがSMAPと視聴者のために用意した最新のオートクチュール
いつもの仕事、いつもの流儀が、ここにもちゃんと貫かれている。泣いちゃうよ。


椎名さん、出てくれてありがとう。

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*1:だから原曲で椎名さんは、栗山千明嬢が一秒ごとに大人になっていくその姿を過ぎ行く時間(青春)になぞらえて、彼女に託した。

*2:自ら命を絶つのか、誰かに殺されるのか…わからないけれど。

*3:村田先生は「華麗なる逆襲」のアレンジはもちろん、「Fly」のホーンアレンジもされていました。

SMAP×椎名林檎の初コラボレーションを前にした兼ヲタの複雑な心中

SMAP


はい。
たぶんものすごい回になると思うから(なんと言ってもビストロはタモリさんだし)みんな絶対見てよね!という気持ちと、いやぁああもう見るの怖い!しんどい!という気持ちとで複雑な兼ヲタの心中を吐きだしに来ました。


まず、今日披露される「青春の瞬き」とはなんぞや、というところからご説明しますと。

青春の瞬き - 椎名林檎 - 歌詞 : 歌ネット
(なにはともあれ歌詞を読んでくれ)


youtu.be(そして曲を聴いてくれ)


そもそもは、2011年に栗山千明嬢のために書き下ろした楽曲でした。*1
その後、2012年の東京事変解散に際して最後のツアーで歌われたことで、そのタイミングと歌詞の内容によって非常になんというか……多くのファンにとっては、楽曲が生まれた経緯を超えて、特別な意味を見出してしまう曲になりました。

東京事変解散にまつわる曲と言えば、わたしとしては「三十二歳の別れ」のほうがよっぽど直球に事変との別れを歌っている気がするし、よっぽど胸をかきむしられる思いがするんですけどね……まあそれは今は置いておきましょう。ちなみにライブベストアルバム『東京コレクション』に収録されているので聴いてみてね。)

そして2014年、椎名さんのデビュー15周年記念企画としてリリースされたアルバム『逆輸入~港湾局~』にてセルフカバーされました。*2


で。

今回のスマスマ「S-LIVE」出演の話に戻ります。


多くのSMAPファンの間では、椎名さんにS-LIVEに来てほしい、提供曲「真夏の脱獄者」や「華麗なる逆襲」をコラボしてほしいという声はずっとあったように思います。今回の騒動をきっかけに、その声はより多くなったような気もする。
SMAPファンとしてはその気持ちすごくわかるけど、一方で林檎ファンであるところのわたしは特に出てほしいと思ったことはなかったし、たぶん出ないだろうなあと思っていたんです。

それはなぜか。

椎名さんのこれまでの作家活動はすべて、全曲が当て書きです。そもそもがオファーありき、「発注にお応えする」という形で書いている。
歌詞やメロディはもちろんアレンジに至るまですべてが一点もの、彼らや彼女たちが歌うことを念頭に置いてそのためだけに一から書き下ろした楽曲で、だからセルフカバーでは「“今”の自分が歌うならば」というテーマで全曲リアレンジして“逆輸入”したわけです。*3
SMAPTOKIOといった男性アイドルに提供した楽曲は特に気を遣っていて、「言葉選びも含めて男性が歌うことを想定して書いた歌詞だし、彼らの声でご愛顧くださっていたファンの方も多い中で、女性である自分がそのまま歌うのは違う気がする」(※意訳)として、全編英語詞に変えたくらいでした。*4

そういう人だから、たとえゲストに来たとしてもSMAPに渡したアレンジのまま一緒に歌うことはまずあり得ないだろうと思っていたし、かといって自分の曲だけをコラボする…というのも想像しづらいのです。やっぱり、せっかく出演するのになんで提供曲をやらないの?となるのが目に見えているし。
…という理由でわたしは今まで、オファーがあっても出ないだろう、と思ってきました。

だからその椎名さんが「S-LIVE」に出る、しかもわざわざ(と、敢えて言う)提供曲でもオリジナル曲でもなくセルフカバー曲の「青春の瞬き」で出るというのは、2016年のSMAPの、スマスマの、“今”じゃなかったら全部あり得なかったことなんです。なんつう巡り合わせだよ!

だって、スマスマの最終回用に「世界に一つだけの花」の歌収録をしたという報道がありましたけど、アーティストとコラボする「S-LIVE」は今日が最後なんですよ。
ここ1~2か月SMAPファンの間では、S-LIVEの人選・選曲に散々「スマスマスタッフからの暗号だ」「メッセージだ」「いやもはや暗号を超えてる…」って大騒ぎしてきたわけです。その最後に「青春の瞬き」をぶつけてくるスマスマスタッフ!!も~~!!ばか!!!!!!(泣)

青春の瞬き - 椎名林檎 - 歌詞 : 歌ネット
もういっかい歌詞貼っちゃうよ!!


それ、兼ヲタのわたしにはすごくしんどい。辛い。
好きな人と好きな人が共演するんだから嫌なわけはなくて、だけどSMAPのことを考えたら手放しで喜べないの。どんな顔をして見たら、どんな顔をして聴いたらいいかわからないの。それが怖い。

2016年12月のSMAPに、「今正に僕ら目指していた場所へ辿り着いたんだ」なんて歌われたら、いよいよ死んでしまいたくなるじゃん。どうすんの。


とはいえ双方プロですから、この1~2か月のS-LIVEがそうであったように、それはそれとして素晴らしいエンターテイメントを見せてくれると思いますよ。思いますけどね。

ただまあ…めちゃくちゃエモいんだろうなああああ。はあああああ。


みんな頑張って(?)見ようね!!

*1:月夜の肖像 - Wikipedia/椎名さんは「千明ちゃんが急に大人っぽくなられたときで、どんどん綺麗になって。彼女が大人になった感じを、すごく素敵に見せてくれるといいなと思って書いた」と語っている。

*2:2012年にSMAPに提供した「真夏の脱獄者」も収録されています。

*3:そういうメンタリティで作家活動をしているから、自分が歌うなんて考えもしなかったらしいです。ただ楽曲提供するたびに一部のファンから「ていうか林檎が歌えばよくない?」とか言われるわ、実際そういう要望は絶えないわで、それこそ「発注にお応えして」セルフカバーアルバムを出した、という流れがある。

*4:2015年10月~12月のツアーで「華麗なる逆襲」をカバーしたときは、日本語詞のままだしアレンジもほぼ変わらずで、あれは驚いたなあ。もうやってくれるの!?っていうのもあったし。ライブという限定された空間だから出来たことなのだと思います。「スマヲタのみなさん、歌ったり踊ったりしてください」とか言う椎名さん…(笑)