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High and dry

それが魔法というものなら 死ぬまで解けないかも

SMAP×椎名林檎の初コラボレーションを前にした兼ヲタの複雑な心中


はい。
たぶんものすごい回になると思うから(なんと言ってもビストロはタモリさんだし)みんな絶対見てよね!という気持ちと、いやぁああもう見るの怖い!しんどい!という気持ちとで複雑な兼ヲタの心中を吐きだしに来ました。


まず、今日披露される「青春の瞬き」とはなんぞや、というところからご説明しますと。

青春の瞬き - 椎名林檎 - 歌詞 : 歌ネット
(なにはともあれ歌詞を読んでくれ)


youtu.be(そして曲を聴いてくれ)


そもそもは、2011年に栗山千明嬢のために書き下ろした楽曲でした。*1
その後、2012年の東京事変解散に際して最後のツアーで歌われたことで、そのタイミングと歌詞の内容によって非常になんというか……多くのファンにとっては、楽曲が生まれた経緯を超えて、特別な意味を見出してしまう曲になりました。

東京事変解散にまつわる曲と言えば、わたしとしては「三十二歳の別れ」のほうがよっぽど直球に事変との別れを歌っている気がするし、よっぽど胸をかきむしられる思いがするんですけどね……まあそれは今は置いておきましょう。ちなみにライブベストアルバム『東京コレクション』に収録されているので聴いてみてね。)

そして2014年、椎名さんのデビュー15周年記念企画としてリリースされたアルバム『逆輸入~港湾局~』にてセルフカバーされました。*2


で。

今回のスマスマ「S-LIVE」出演の話に戻ります。


多くのSMAPファンの間では、椎名さんにS-LIVEに来てほしい、提供曲「真夏の脱獄者」や「華麗なる逆襲」をコラボしてほしいという声はずっとあったように思います。今回の騒動をきっかけに、その声はより多くなったような気もする。
SMAPファンとしてはその気持ちすごくわかるけど、一方で林檎ファンであるところのわたしは特に出てほしいと思ったことはなかったし、たぶん出ないだろうなあと思っていたんです。

それはなぜか。

椎名さんのこれまでの作家活動はすべて、全曲が当て書きです。そもそもがオファーありき、「発注にお応えする」という形で書いている。
歌詞やメロディはもちろんアレンジに至るまですべてが一点もの、彼らや彼女たちが歌うことを念頭に置いてそのためだけに一から書き下ろした楽曲で、だからセルフカバーでは「“今”の自分が歌うならば」というテーマで全曲リアレンジして“逆輸入”したわけです。*3
SMAPTOKIOといった男性アイドルに提供した楽曲は特に気を遣っていて、「言葉選びも含めて男性が歌うことを想定して書いた歌詞だし、彼らの声でご愛顧くださっていたファンの方も多い中で、女性である自分がそのまま歌うのは違う気がする」(※意訳)として、全編英語詞に変えたくらいでした。*4

そういう人だから、たとえゲストに来たとしてもSMAPに渡したアレンジのまま一緒に歌うことはまずあり得ないだろうと思っていたし、かといって自分の曲だけをコラボする…というのも想像しづらいのです。やっぱり、せっかく出演するのになんで提供曲をやらないの?となるのが目に見えているし。
…という理由でわたしは今まで、オファーがあっても出ないだろう、と思ってきました。

だからその椎名さんが「S-LIVE」に出る、しかもわざわざ(と、敢えて言う)提供曲でもオリジナル曲でもなくセルフカバー曲の「青春の瞬き」で出るというのは、2016年のSMAPの、スマスマの、“今”じゃなかったら全部あり得なかったことなんです。なんつう巡り合わせだよ!

だって、スマスマの最終回用に「世界に一つだけの花」の歌収録をしたという報道がありましたけど、アーティストとコラボする「S-LIVE」は今日が最後なんですよ。
ここ1~2か月SMAPファンの間では、S-LIVEの人選・選曲に散々「スマスマスタッフからの暗号だ」「メッセージだ」「いやもはや暗号を超えてる…」って大騒ぎしてきたわけです。その最後に「青春の瞬き」をぶつけてくるスマスマスタッフ!!も~~!!ばか!!!!!!(泣)

青春の瞬き - 椎名林檎 - 歌詞 : 歌ネット
もういっかい歌詞貼っちゃうよ!!


それ、兼ヲタのわたしにはすごくしんどい。辛い。
好きな人と好きな人が共演するんだから嫌なわけはなくて、だけどSMAPのことを考えたら手放しで喜べないの。どんな顔をして見たら、どんな顔をして聴いたらいいかわからないの。それが怖い。

2016年12月のSMAPに、「今正に僕ら目指していた場所へ辿り着いたんだ」なんて歌われたら、いよいよ死んでしまいたくなるじゃん。どうすんの。


とはいえ双方プロですから、この1~2か月のS-LIVEがそうであったように、それはそれとして素晴らしいエンターテイメントを見せてくれると思いますよ。思いますけどね。

ただまあ…めちゃくちゃエモいんだろうなああああ。はあああああ。


みんな頑張って(?)見ようね!!

*1:月夜の肖像 - Wikipedia/椎名さんは「千明ちゃんが急に大人っぽくなられたときで、どんどん綺麗になって。彼女が大人になった感じを、すごく素敵に見せてくれるといいなと思って書いた」と語っている。

*2:2012年にSMAPに提供した「真夏の脱獄者」も収録されています。

*3:そういうメンタリティで作家活動をしているから、自分が歌うなんて考えもしなかったらしいです。ただ楽曲提供するたびに一部のファンから「ていうか林檎が歌えばよくない?」とか言われるわ、実際そういう要望は絶えないわで、それこそ「発注にお応えして」セルフカバーアルバムを出した、という流れがある。

*4:2015年10月~12月のツアーで「華麗なる逆襲」をカバーしたときは、日本語詞のままだしアレンジもほぼ変わらずで、あれは驚いたなあ。もうやってくれるの!?っていうのもあったし。ライブという限定された空間だから出来たことなのだと思います。「スマヲタのみなさん、歌ったり踊ったりしてください」とか言う椎名さん…(笑)