High and dry

それが魔法というものなら 死ぬまで解けないかも

俺俺(三木聡/2013)

うーんとうーんと、なにをどう語ればいいのか……。
観終わったあとはすっきりと「あー、おもしろかった!」となるかと思いきや……エンドロールに入った瞬間頭抱えちゃいまして。なんとも言えない不安感でいっぱいになったし、しかも、ものすごく混乱してた。…なんだこの映画!

印象的なシーンもセリフもいっぱい出てくるので、その都度立ち止まってそれらを掘り下げたくなるんだけど、展開がそれを許してくれない。もう一回は観たいと思うので、そうしたらもうちょっと話せるようになるかしら。それとも余計にこんがらがるかな。
ああ、この感じ、すでにどっぷり取り込まれてるのかも。

亀梨くんは、とあるシーンで三木さんの演出にちょっとついていけてないなあと思ったのだけど、ストーリーに引っ張られるうちにそれも気にならなくなり。1人33役ならぬ1人33面という見せ方は単純に演じ分けること以上の難しさがあるはずで、ほんとよくやったなあ、がんばったなあと思いました。

で、タジマさんですけど!
いやー、わたし、出てきた瞬間もう大好きだった。
このタジマという人は「変な髪型(9:1分け)の嫌味な上司」なわけですが、加瀬くんが演じているからか三木監督のキャラクター付けのおかげか(どっちもですね)、憎めないどころかめんどくさくて実にかわいいです。
嫌味なキャラクターってともすれば「演技してます」感でいっぱいになってしまいそうなものだけれど、そういう気持ち悪さは少しもなくて。これってやっぱりすごいことだよね?
しっかし、9:1ヘアでも結局かっこいいんですな、加瀬亮さんって人は。あっという間に見慣れちゃう。やっぱり頭の形がいいからしょーがないのなー、なんでも似合っちゃうのなー(でれでれ