High and dry

それが魔法というものなら 死ぬまで解けないかも

清竜人@TSUTAYA O-EAST

清竜人ハーレム♡フェスタ ~バースデー♡パーティー2days~」 2015.5.26 @TSUTAYA O-EAST


https://instagram.com/p/3K7hBiyYTR/


2013年12月のWORKツアー以来、実に1年半ぶりの清竜人ソロライブでした。


竜人くんの開演直前、客席内のビジョンに清竜人25が登場。
夫人たちがわちゃわちゃと初ワンマンツアー決定のお知らせをしてくれたんですけど、相変わらず何しゃべってるかわかんないよー……と思ったり、言うても今日は竜人ソロですし、自分のモードが完全に切り替わっているので、「今かよ!!?」「それどころじゃねえよ!!」と思ったりしましたがしかしツアーはめでたい。行くよー。その前にアルバム出るかな?


えーっと、で、ライブが。そう、ライブが。


もうどんなセトリでも良かったし、ふつうに初期の曲が並んでいても驚かないしそれもきっと嬉しかったと思うけど、一曲目が「The Movement」だった時点で、“もらった!”と思いましたよね。
“WORK担勝訴!”とも、思いましたよね。

わたしは竜人くんが「キャリアを統括しつつ新しいことが出来れば」「音楽家として自立した作品に」という取り組み方をした『WORK』というアルバムが大好きで、それを追っかけた東名阪ツアーもほんとうに楽しくて夢みたいに楽しくて*1、彼のキャリアの中でも抜きん出て好きな仕事だったから、どこかでずっと、その続きを待ってしまっていたんですよね。
その後の清竜人25は、初めてライブを観た日にわたしはこういう感想を持ったし、このプロジェクトは間違いなくあの6枚のアルバムを作り上げた清竜人の続きだけれども、でも一方で最近は、続きであって続きではないと、そんな風に思っていたところもあったかなあ。

なので、今ここで、WORKの曲だけで押せ押せなライブを展開する姿は、あの日の続きを見せに来てくれたようですごく嬉しかった。

バンドメンバーの演奏は、たった一度きりのライブのためによくぞここまで、と思うものの、本家ツアーメンバーの演奏には遠く及ばず…で、そこだけが唯一物足りなかったですけども……。
だって本家はASA-CHANG佐藤タイジとTOKIEと伊東ミキオ(以上敬称略)だよ。今振り返っても、誰が何をどう思いついたらこんな濃い組み合わせになるんだよっていうメンツだもの。それで暴力性と多幸感がぐちゃぐちゃに混じり合ってビッグバン起こしてるみたいな、劇薬みたいな音出すんだもの。そりゃ中毒にもなる。


アンコールで初披露された新曲。
音数の少ないミニマムでかわいらしい感じから後半にかけて壮大な展開を迎えつつ、全体的にはコンパクトな構成の曲だった。
歌詞に「窒息死」や「圧迫死」という言葉が入っているんですけど、それらの言葉以上にその音の世界観に、なんか死に際で鳴ってるみたいなかなしい曲だなあ…でも寂しくはなくて……と思っていたら、タイトルが「安楽死」だったので、自分で自分の感想に膝を打つじゃないけど、ものすごく腑に落ちたよ。

あー…いい曲だった……今すぐもう一回聴きたいし今すぐリリースしてほしい…。


「痛いよ」のイントロで待ってましたと言わんばかりにわあっと拍手が起こったの、すごかったな。
過去のライブでも「痛いよ」はやっぱりそういう特別な空気を作り出していたけど、ここまであからさまじゃなかったから。
往年の名曲感というか、伝家の宝刀感というか、あれはもうある意味でスタンダードナンバーなんだろう。

1曲の代表曲に縛られる人ではないと思うけど、思うからこそ、久しぶりのライブの最後の最後にちゃんとこの曲を持ってこれる清竜人というアーティストに、わたしは痺れましたよ。


彼は今どんなモードでいるのでしょうね。
清竜人25のプロデューサーとしての現在地と、1人の音楽家としての現在地は、今どんなところでどんな風に交差しているんだろう。
どんなこと考えてる? そこからなにが見えてる?

「ソロも並行してやりたい」という発言をまた最近になっていくつかの媒体で目にしたので、両輪あわせてうまく進んでいく方法を模索しているところでしょうか。

…っていうことを考えているだけで何時間でも過ごせそう。ひとまずはこれにて。



【セットリスト】
1.The Movement
2.LOVE & PEACE
3.Zipangu
4.Katie
5.Championship
6.I Don't Understand
7.All My Life

‐En.‐
8.安楽死(新曲)
9.痛いよ

*1:当時のレポはここに書きました。清竜人 "WORK" TOUR - High and dry