GRAPEVINEのみなさま、ニューアルバム発売おめでとうございました。
そしてデビュー20周年おめでとうございますありがとうございます!!
GRAPEVINEを好きになれて、こんなにも好きな音楽が自分の人生にあって、ほんとに幸せです。これからもくれぐれもよろしくお願いします。……みんな長生きしてね! わたしもがんばる!
そんなわけでやっと「ROADSIDE PROPHET」の話をしに来ました。
本当はアルバム聴いたその日に書くつもりで、無理で、それならばとデビュー日に更新しようと思ったらそれも無理で、もう、なんにも間に合ってない……。せめてツアー初日までにはなんとかしたい!という焦りで今必死にこれを書いてます。
と言っても思ったことをだらだら垂れ流しているだけなので、考察もなければディスクレビュー的要素も一切ないよ。そういうのは然るべきところで読みましょう。
いやー、このアルバム、すごい好き。好きだなー。ほんと好き。どうしよう、言い足りない!
前作「BABEL,BABEL」はまず(これ変なアルバムだな~!)とニヤニヤ、ワクワクしてそれから改めて聴き込んだけど、今作は一聴した時点でズシンと沁みたし、ハマってしまった。ずっとずっと聴いていたくなる。
メンバー曰く「非常にオーセンティック(by田中さん)」で「真面目(byアニキ)」なアルバムとのことで、ああ、なんかわかる。その正統派な感じ、言ったらちょっと地味めなトーンが、今のわたしにはすーごい沁みるよ。
全編にわたってギターがめちゃくちゃかっこいいなあと思って。アニキ最高です好きです~~~~とひれ伏したい気持ちになって、ツインギターバンドの美味しいところももちろんふんだんに詰まってて、バインはやっぱりギターバンドなんすよね!!!!とやたらと熱い気持ちにもなりました。
んで、ここへきて亀メロ*1がさらに冴えわたっていませんか? 単純に収録曲数が多いからそう思うのでは?とも考えたんだけど、いや絶対にそれだけではない、はず。亀井先生の枯れなさがすごい。
そして田中さんの歌詞が。
わたしはこれまで、田中さんの歌詞に含まれる社会性とか同時代性みたいなものを、随所に感じてはいてもそれを自分にリンクさせて聴くことはあまりなかったんですけど、今回はめちゃくちゃ“自分のこと”として刺さるんです。この歌詞のこの箇所がグッとくるな、とか、それはいつも思っているんだけど、より生々しく自分に響く実感があって…なんだろう、身に覚えがある。そういう感覚。
そしてトラックリストが判明したときにも思ったけど、曲のタイトルもそれが並んだときの匂い立つような美しさも、ますます短編小説集のようでとても好きだな。
01 Arma
02 ソープオペラ
03 Shame
04 これは水です
05 Chain
06 レアリスム婦人
07 楽園で遅い朝食
08 The milk(of human kindness)
09 世界が変わるにつれて
10 こめかみ
11 聖ルチア
どうですか、見ているだけで想像力を掻き立てられませんか。わたしはこのタイトルが並ぶ小説を読んでみたい。
曲は、「ソープオペラ」と「レアリスム婦人」にまずイントロで持っていかれて、聴いた瞬間はい好き〜〜って白旗。レアリスム婦人のイントロなんかバインファンみんな好きだよね!!(断言)
それから何回か聴くうちに、「こめかみ」と「聖ルチア」にやられました。「The milk(of human kindness)」も。
こめかみのさあ、Bメロからサビがほんっとに好きなの…つうかこのサビのメロディ……亀井先生すごい、亀井先生早く国で保護されてほしい…(とここ数年ずっと思っている)。
聖ルチアはあれです、泣くやつです、これはそういう曲です。アルバムの最後のほうにある明るい曲、毎回ずるくない? まんまと泣き笑いなんですけど。くそう(笑)。『「負けるもんですか」 きみが云ったその一言で 泣きそうで 勝てそうで』で号の泣。
The milk(of human kindness)は早くライブで聴きたいよ。演奏にぶちのめされること必至。
あと「Chain」には反応するなって言っても無理だし…泣くし……。Chainは先行配信曲だったからラジオでもよくかかっているみたいなんだけど、バインファンじゃない人にも好感触っぽくて嬉しい。たしかにラジオ聴いててふっとこの曲が流れてきたら、手が止まりますよねー。誰の曲!?ってなりますよねー。
各種サイトに掲載されたインタビューがどれもとても面白かったので貼っておきますね。
音楽ナタリー
メインストリームの人がやらないようなことばっかり考えてる。かと言ってサブカル的なものを打ち出すのもイヤなんですよ。あくまでもメインストリームに顔を出す可能性があるんじゃないか、ぐらいのとこにいたいかな、と。「でもこれじゃ無理だろう!」って言われるぐらいの感じがいいですね。
(田中さんのソロインタビューより引用)
この田中さんの言葉が、そのままわたしが思うバインの好きなところで、もう大興奮。
メインストリームにいるバンドじゃないことはわかっていて、かといってサブカルをやってほしいわけじゃなくて、「いつでもメインストリームでチヤホヤされていいバンドだと思うんだけどなあ」と世間の認知に首を傾げながら、新譜が出るたびに「いややっぱり無理かー!」と笑ってしまう……というのがわたしのGRAPEVINE像なので。
みんなもっとバイン聴けよー!と言ってまわりたい気持ちは常々持っているんですけど……でも熱心に勧めても反応が微妙だったら傷つくので(めんどくせえ)、今さら人に勧めもしませんがGRAPEVINEはいつだって最高。これほんと!
Real Sound
西川:サービスというか、ファンの人たちは(20周年に関するイベント、作品などを)求めていると思うんですけど、いかんせん苦手なので、やっぱり通常通りの活動になるっていう。「何でやらないんですか?」と直接言われることもありますけど、「さあ……」としか答えようがなくて(笑)。(1997年の)9月にデビューしたから、隠してると思われてるみたいなんですよね。「9月に何かあるはずだ」って。
田中:ホントに何もやらないです(笑)。
西川:トリビュート盤とかリテイクアルバムを出してほしいって言われることもあるけど、それは20年目じゃなくてもいいですからね。
田中:そういうことにお金と時間を使うよりも、新しいアルバムを出すことに力を使ったほうがいいと思っちゃうんですよね。
ぐうの音も出ないとはこのこと。
わたしはまさにその「9月に何かあるはずだ」というか、「9月に20周年記念のホールライブがあるはずだ」と思ってたクチなんですけど、これだからバインが好きなんだった!と思い出したよ。すいませんでした!とも思ったよ(笑)
記念年の祭りはそりゃ楽しいけど(神輿を担げと言われれば担ぐ気満々だったし)、アルバムを聴いて改めて、GRAPEVINEの通常運転ほど尊いものはないな、と。オタクはそう思うのであった。
トリビュート盤に関しては今後も出していただかなくていいです(笑)。だってリテイクアルバムならまだしもトリビュート盤って意味わかんなくない? なんでせっかくの記念年に自分たちの予算使って他人の演奏を録音しなきゃならないんだって話ですよ。田中さんの言うように、そんなお金と時間があるなら一曲でも多くバインとしての新曲を残してほしいもんな。
あ、でもバインの演奏ありきのコラボだったらちょっといいかなって思うんですよね……それイベントでよくやってるじゃんって話なんですけど。そうなんですけど!
何が言いたいかというとYONCEくん(Suchmos)が歌う「11%MISTAKE」がもう一回聴きたいし、長岡さん(ペトロールズ)に「風待ち」を歌ってもらう夢だって諦めてないんですよ……長岡さんだったら「スラップスティック」も似合うと思いますね! どう!? やばい、めっちゃ聴きたい、長岡さんのスラップスティック。想像だけで良すぎる。
まあそれをリリースするのは現実的じゃないんで、また対バンしてください、コラボしてください、と言いたいだけです……ていうか田中さんはジャンボさんとボブさんと「ロイクー」なバンドやるためにもまた対バンしなきゃ。
CINRA.NET
朝日新聞デジタル
Webでも考える人(新潮社)
kangaeruhito.jp新潮社のWebマガジン内の連載「Rhythm&Rhymes」の一本。インタビューではなくて田中さんのコラムなんだけど、本にまつわるコラムなんてこれ以上ないくらいピッタリですよね。田中さんの文章大好きだからこれは嬉しかったなー。ビクター(スペシャ?)が売り込んだのかそれとも編集部からのオファーだったのか、すごい興味ある。
ところで今回のアートワーク素敵だよね~!!
あーかっこいい! 好き!!!
バインのジャケ写でかなり久しぶりにテンション上がりました。歌詞カードが一枚ずつ分かれていて煩わしい!という向きもあるかと思うけど、わたしはバラバラの中からあてずっぽうに探し当てるのが楽しいので(笑)、あんまり気にならないな。あと単純に手に取る喜びがありますよ。Armaのジャケ写も好きだったけど、こちらはもっともっと好きです*2。今のバインにとてもよく似合ってると思うなあ。
あのさ、わたし今年のアー写もジャケ写もMVもみんな好きなんです。近年稀に見る当たり年だと思うのね、ビジュアルまわりの。だからツアーグッズもちゃんとこの流れを汲んでくれよ!頼むよ!っていうのが正直今いちばんの懸案事項(笑)ここまできてグッズでずっこけたくない!切実!!!!
ROADSIDE PROPHET(20th Anniversary Limited Edition)
- アーティスト: GRAPEVINE
- 出版社/メーカー: ビクターエンタテインメント
- 発売日: 2017/09/06
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